一陸技|無線工学B|過去問
令和4年1月期 第2回 B-3
要点(wavelane の要約): 中波と短波の伝わり方について、夜の中波が電離層で遠くまで届く理由、地表波の損失の偏波による違いと海上・陸上の違い、短波の伝搬が時間帯と周波数で変わること、太陽の異常で受ける影響を、記述ごとに正誤で答えさせる問題。
原文(公式問題文)
B-3 次の記述は、中波(MF)帯及び短波(HF)帯の電波の伝搬について述べたものである。このうち正しいものを 1、誤っているものを 2 として解答せよ。 ア MF 帯の E 層反射波は、日中はほとんど使えないが、夜間は D 層の消滅により数千キロメートル伝搬することがある。 イ MF 帯の地表波の伝搬損は、垂直偏波の場合の方が水平偏波の場合より大きい。 ウ MF 帯の地表波は、伝搬路が海上の場合よりも陸上の場合の方が遠方まで伝搬する。 エ HF 帯では、電離層の臨界周波数などの影響を受け、その伝搬特性は時間帯や周波数などによって大きく変化する。 オ HF 帯では、MF 帯に比べて、電離層嵐(磁気嵐)やデリンジャー現象などの異常現象の影響を受けやすい。
出典: 令和4年1月期 第2回 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB402)B-3(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
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正答: ア 1/イ 2/ウ 2/エ 1/オ 1
要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。
wavelane の解説(公式の解説ではありません)
中波の地表波は垂直偏波で、導電率の高い海上ほど遠くまで届く。夜は D 層が消えて E 層反射が使え、短波は電離層の状態に強く左右される。
- ア: 解答 1(正しい)
- 正しい。昼は下の D 層で中波が強く吸収されて E 層まで届かないが、夜は D 層が消えるので E 層で反射し、遠距離まで届くことがある。
- イ: 解答 2(誤っている)
- 誤っている。大地に沿って進む地表波では、水平偏波の電界は導体に近い大地で短絡されて大きく減衰する。損失が大きいのは水平偏波のほうで、垂直偏波と入れ替わっている。
- ウ: 解答 2(誤っている)
- 誤っている。地表波の減衰は大地の導電率が高いほど小さい。海水は陸地より導電率がはるかに高いので、海上のほうが遠くまで届く。
- エ: 解答 1(正しい)
- 正しい。短波は電離層反射で伝わるので、臨界周波数や MUF が時刻・季節・太陽活動で変わると、使える周波数と到達距離が大きく変わる。
- オ: 解答 1(正しい)
- 正しい。電離層反射に頼る短波は、電離層嵐やデリンジャー現象で電離層が乱れると通信が途絶えやすい。
ア〜オの解答は 1・2・2・1・1 である。
つまずきやすい点
- FB707 B-4 では、水平偏波の損失が大きいと正しく書かれた記述が出ていた。この期は偏波が入れ替えられて誤りになっている。
- 海上と陸上の比較は導電率で判断する。導電率が高いほど地表波の減衰は小さい。
理由から確かめる
- 伝搬の特論電子密度・地表波・電離圏による減衰・電離層内の屈折・反射・太陽フレアと黒点活動
- 電離層伝搬(MUF・跳躍距離)電子密度・電離層内の屈折・反射