一陸技|無線工学B|過去問
令和3年7月期 第1回 A-14
要点(wavelane の要約): 等価地球半径係数の時間変化で起きるフェージングを、地面や海面で回折損を受ける型と反射波との干渉が変わる型に分け、変動の速さの比べ方と、反射点が陸か海かで変化の大きさがどう違うかを判断して誤りを1つ選ばせる問題。FB707 A-15 と同じ5記述である。
原文(公式問題文)
A-14 次の記述は、等価地球半径係数 k に起因する k 形フェージングについて述べたものである。このうち誤っているものを下の番号から選べ。 1 k 形フェージングは、k が時間的に変化し、伝搬波に対する大地(海面)の影響が変化することによって生ずる。 2 回折 k 形フェージングは、電波通路と大地(海面)のクリアランスが不十分で、かつ、k が小さくなったとき、大地(海面)の回折損を受けて生ずる。 3 回折 k 形フェージングの周期は、干渉 k 形フェージングの周期に比べて短い。 4 干渉 k 形フェージングは、k の変動により直接波と大地(海面)反射波の干渉状態が変化することによって生ずる。 5 干渉 k 形フェージングによる電界強度の変化は、反射点が大地であるときの方が海面であるときより小さい。
出典: 令和3年7月期 第1回 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB307)A-14(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
解かずに正答と解説を見る
正答: 3
要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。
wavelane の解説(公式の解説ではありません)
回折型は k がゆっくり変わる大気の状態に追随するので変動は遅く、干渉型は反射波との位相関係が細かく変わるので速い。周期の長短を逆に書いた記述が誤りである。
選択肢 1— 答えではない
正しい。k が変わると電波の通り道の曲がり方が変わり、大地や海面との位置関係が動く。それがこのフェージングの原因である。
選択肢 2— 答えではない
正しい。k が小さくなると大地が見かけ上せり出し、余裕の無い通路では山や地面で回折損を受ける。
選択肢 3◎ これが答え
誤っている。回折による変動は k の緩やかな変化に追随するので周期が長い。干渉による変動のほうが周期は短い。
選択肢 4— 答えではない
正しい。k の変化で直接波と反射波の通路差が変わり、強め合いと弱め合いが入れ替わる。
選択肢 5— 答えではない
正しい。陸地は海面より反射が弱いので、干渉で生じる強弱の差も小さい。
正答は選択肢 3 である。
つまずきやすい点
- 「回折は深い落ち込み=速い変動」と結びつけがちだが、深さと速さは別である。速いのは干渉型である。
- 反射点が海面のほうが変化が大きい。海面は反射係数が大きく、打ち消しが深くなる。
理由から確かめる
- 伝搬の特論等価地球半径係数k・大地反射・k形フェージング・ナイフエッジ回折
- ナイフエッジ回折損失大地反射・ナイフエッジ回折
- 電波の見通し距離等価地球半径係数k