一陸技|無線工学B|過去問
令和3年1月期 第1回 A-11
要点(wavelane の要約): 3本の素子を近接して平行に並べ両端でつないだ半波長の素子について、受信時の実効長を求めさせる計算問題。普通の半波長素子の実効長を出し、本数ぶん倍になることを使う。FB508 A-11 と同じ設問で、周波数だけが違う。
原文(公式問題文)
A-11 図に示す三線式折返し半波長ダイポールアンテナを用いて 250〔MHz〕の電波を受信したときの実効長の値として、最も近いものを下の番号から選べ。ただし、3 本のアンテナ素子はそれぞれ平行で、かつ、極めて近接して配置されており、その素材や寸法は同じものとし、波長を λ〔m〕とする。また、アンテナの損失はないものとする。 1 76〔cm〕 2 96〔cm〕 3 115〔cm〕 4 155〔cm〕 5 191〔cm〕
〔図省略〕の位置 — wavelane による再現図(公式図版ではありません)。図の説明は引用の下にあります。
〔図省略〕は Wavelane による編集注で、公式図版があった位置を示します。その位置には Wavelane が描いた再現図を差し込んでいます(公式図版ではありません)。図の説明は下の図カードにあります。
Wavelane が原図をもとに描いた模式図(公式図版ではありません)
出典: 令和3年1月期 第1回 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB301)A-11(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
解かずに正答と解説を見る
正答: 3
要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。
wavelane の解説(公式の解説ではありません)
近接した3本の素子へ同じ向きの電流が流れるので、受信の実効長は普通の半波長ダイポールの3倍になる。半波長ダイポールの実効長は波長を π で割った長さである。
- 手順1波長を出す。250 MHz では 1.2 m である。
- 手順2半波長ダイポールの実効長は、正弦状の電流分布を平均した長さで、波長を π で割った値になる。
- 手順33本の素子が極めて近接して平行に並び、両端でつながっているので、どの素子にも同じ向き・同じ大きさの電流が流れる。給電点の電流に対して3本ぶんの電流が放射と受信に効くので、実効長は3倍になる。
求める値は 115 cm。したがって正答は選択肢 3 である。
つまずきやすい点
- 二線式なら2倍、三線式なら3倍である。2倍で止めると 76 cm(選択肢1)になる。
- 実効長は素子の長さ λ/2 ではなく λ/π である。λ/2 を3倍すると 180 cm になり、191 cm(選択肢5)に引き寄せられる。
- 入力インピーダンスが本数の2乗倍になることと混同しない。実効長は本数に比例する。