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wavelane

一陸技|無線工学B|過去問

令和2年11月臨時 第1回 B-5

要点(wavelane の要約): 給電線の定在波比を測るだけでアンテナの実力を出す手順を、電圧が最大になる点で伝わる電力の式、定在波比で書き直した式、整合時の電力との比という順にたどらせ、語群から選ばせる問題。

FB211 B-55点(ア〜オ 各1点)

原文(公式問題文)

B-5 次の記述は、図に示すようにアンテナに接続された給電線上の電圧定在波比(VSWR)を測定することにより、アンテナの動作利得を求める過程について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句を下の番号から選べ。ただし、アンテナの利得を G (真数)、入力インピーダンスを ZL〔Ω〕とする。また、信号源と給電線は整合がとれているものとし、給電線は無損失とする。 (1) 給電線上の任意の点から信号源側を見たインピーダンスは常に Z0〔Ω〕である。アンテナ側を見たインピーダンスが最大値 Zmax〔Ω〕となる点では、アンテナに伝送される電力 Pt は、次式で表される。  Pt = [ ア ]〔W〕・・・・・・・・・① (2) VSWR を S とすると、Zmax = [ イ ]であるから、式①は、S、V0 及び Z0 で表すと次式となる。  Pt = [ ウ ]〔W〕・・・・・・・・・②  アンテナと給電線が整合しているときの Pt を P0 とすれば、式②から P0 は、次式で表される。  P0 = [ エ ]〔W〕・・・・・・・・③ (3) アンテナと給電線が整合していないために生ずる反射損 M は、式②と③から次式となる。  M = P0/Pt = [ オ ]・・・・・・④ (4) アンテナの動作利得 Gw (真数)の定義と式④から、Gw は次式で与えられる。  Gw = 4SG/(1+S)²  したがって、VSWR を測定することにより、Gw を求めることができる。

〔図省略〕の位置 — wavelane による再現図(公式図版ではありません)。図の説明は引用の下にあります。

1 (V0/(2Z0))²Zmax    2 SZ0   3 S²V0²/(Z0(1+S²)²)  4 V0²/(4Z0)   5 (1+S²)²/(4S²) 6 (V0/(Z0+Zmax))²Zmax  7 S²Z0  8 SV0²/(Z0(1+S)²)    9 V0²/(2Z0)  10 (1+S)²/(4S)

〔図省略〕は Wavelane による編集注で、公式図版があった位置を示します。その位置には Wavelane が描いた再現図を差し込んでいます(公式図版ではありません)。図の説明は下の図カードにあります。

Wavelane が原図をもとに描いた模式図(公式図版ではありません)

図の説明(Wavelane 独自・原文には含まれません): 電圧定在波比の測定の構成。左に起電力V0の信号源があり、内部インピーダンスZ0を介して給電線へつながる。給電線の特性インピーダンスも同じZ0で、その先に入力インピーダンスZLのアンテナが接続されている。

出典: 令和2年11月臨時 第1回 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB211)B-5(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会

ア〜オそれぞれに入る語を、上の原文の語群番号から選ぶ
ア
イ
ウ
エ
オ
解かずに正答と解説を見る

正答: ア 6/イ 2/ウ 8/エ 4/オ 10

要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。

wavelane の解説(公式の解説ではありません)

給電線の定在波比だけからアンテナの動作利得を出す手順を、電圧最大点での伝送電力、定在波比での書き直し、整合時との比の順にたどり、語群から選ぶ。

ア: 解答 6((V0/(Z0+Zmax))²Zmax)
アンテナ側を見たインピーダンスが最大の点では純抵抗 Zmax に見える。信号源の内部インピーダンス Z0 と直列になるので、流れる電流は V0 を Z0+Zmax で割った値で、その2乗に Zmax を掛けたものが伝わる電力である。
イ: 解答 2(SZ0)
電圧最大点では電圧が最大、電流が最小になり、その比は特性インピーダンスの S 倍になる。電圧最小点では逆に Z0/S になる。
ウ: 解答 8(SV0²/(Z0(1+S)²))
式①へ Zmax=SZ0 を入れると、分母は Z0²(1+S)²、分子は SZ0V0² になり、Z0 が1つ約分されて SV0²/(Z0(1+S)²) になる。
エ: 解答 4(V0²/(4Z0))
整合しているときは S=1 なので、式②に入れると V0²/(4Z0) になる。内部インピーダンスと負荷が等しいときに取り出せる最大の電力である。
オ: 解答 10((1+S)²/(4S))
反射損は整合時の電力を実際の電力で割った値である。式③を式②で割ると (1+S)²/(4S) が残る。S=1 で1になり、S が大きいほど大きくなる。

ア〜オの解答は 6・2・8・4・10 である。

つまずきやすい点

  • Zmax は S²Z0 ではなく SZ0 である。2乗にすると以降の式がすべてずれる。
  • 反射損は1以上の値で、動作利得は利得をこの反射損で割ったもの 4SG/(1+S)² になる。