一陸技|無線工学B|過去問
令和2年11月臨時 第1回 B-1
要点(wavelane の要約): 放物面の定義(焦点までと準線までの長さが等しい)から出発して、鏡で折り返した経路の合計がどの長さに置き換わるか、準線を含む面を何とみなすか、開口へ届く波の位相のそろい方、焦点距離の何倍になるかを語群から選ばせる問題。
原文(公式問題文)
B-1 次の記述は、パラボラアンテナの開口面から放射される電波が平面波となる理由について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句を下の番号から選べ。 (1) 図に示すように、回転放物面の焦点を F、中心を O、回転放物面上の任意の点を P とすれば、F から P までの距離 FP と P から準線 g に下ろした垂線の足 Q との距離 PQ との間には、次式の関係がある。 PQ = [ ア ] ・・・・・・・・・・・・・① (2) F を通り g に平行な直線を h 線とし、P から h に下ろした垂線の足を S とすれば、F から P を通って S に至る距離 FP + PS は、式①の関係から、次式で表される。 FP + PS = [ イ ] (3) 焦点 F に置かれた等方性波源より放射され、回転放物面で反射されたすべての電波は、アンテナの中心軸に垂直で g を含む平面 G を見掛け上の[ ウ ]として、アンテナの中心軸に平行に、G に平行で h を含む平面 H へ[ エ ]の平面波として到達する。 (4) F から放射され回転放物面で反射されて H に至る電波通路の長さはすべて等しいから、放射角度 θ = 0 のときの電波通路の長さと θ ≠ 0 のときの電波通路の長さも等しく、FP + PS を焦点距離 l で表すと、次式が成り立つ。 FP + PS = [ オ ] × l
〔図省略〕の位置 — wavelane による再現図(公式図版ではありません)。図の説明は引用の下にあります。
1 2FP 2 2PQ 3 波源 4 逆位相 5 2 6 FP 7 QS 8 反射点 9 同位相 10 4
〔図省略〕は Wavelane による編集注で、公式図版があった位置を示します。その位置には Wavelane が描いた再現図を差し込んでいます(公式図版ではありません)。図の説明は下の図カードにあります。
Wavelane が原図をもとに描いた模式図(公式図版ではありません)
出典: 令和2年11月臨時 第1回 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB211)B-1(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
解かずに正答と解説を見る
正答: ア 6/イ 7/ウ 3/エ 9/オ 5
要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。
wavelane の解説(公式の解説ではありません)
放物面の定義(焦点までの長さと準線までの長さが等しい)から、焦点を出て鏡で折り返す経路の長さがどれも同じになることを導き、開口面で平面波になる理由を語群から選ぶ。
- ア: 解答 6(FP)
- 放物面は、焦点からの距離と準線からの距離が等しい点の集まりとして定義される。点 P から準線へ下ろした垂線の長さは、焦点から P までの長さに等しい。
- イ: 解答 7(QS)
- FP を PQ に置き換えると、FP+PS は PQ+PS になり、準線から h 線までを一直線に結んだ長さ QS に等しい。この長さは P の位置によらない。
- ウ: 解答 3(波源)
- 反射後の電波は、どれも準線を含む面から同じ長さだけ進んで平面 H に届く。したがって準線を含む面に置いた見かけの波源から出たように振る舞う。
- エ: 解答 9(同位相)
- 焦点から H までの経路の長さがすべて等しいので、どの経路を通った電波も H に同じ位相で届く。等位相の面が平面になるので平面波である。
- オ: 解答 5(2)
- θ=0 のときは、焦点から鏡の中心 O までが l、そこから焦点を通る h 線まで戻るのがまた l なので、経路の長さは 2l になる。どの経路も同じ長さなので、この値がすべての経路に当てはまる。
ア〜オの解答は 6・7・3・9・5 である。
つまずきやすい点
- 準線 g と h 線の間隔も焦点距離の2倍である。準線は鏡の中心から焦点と反対側へ l だけ離れた位置にある。
- 語群の 2FP や 2PQ は、θ によって長さが変わるので経路の長さとしては使えない。P によらない長さを選ぶ。
理由から確かめる
- アンテナ方式図鑑等方性アンテナ・通路差・平面波・反射鏡アンテナ
- アンテナ利得等方性アンテナ・反射鏡アンテナ
- アンテナ・電波測定の基礎通路差・平面波