一陸技|無線工学B|過去問
令和2年11月臨時 第1回 A-7
要点(wavelane の要約): 大きさのそろったリアクタンス3個(直列の容量性・並列の誘導性・直列の容量性)で線路とアンテナの抵抗の違いを吸収するとき、リアクタンスの大きさをいくらにすればよいかを求めさせる計算問題。
原文(公式問題文)
A-7 図に示すように、特性インピーダンス Z0 が 50〔Ω〕の無損失給電線と入力抵抗 R が 200〔Ω〕のアンテナを集中定数回路を用いて整合させたとき、リアクタンス X の大きさの値として、最も近いものを下の番号から選べ。
〔図省略〕の位置 — wavelane による再現図(公式図版ではありません)。図の説明は引用の下にあります。
1 50〔Ω〕 2 75〔Ω〕 3 100〔Ω〕 4 125〔Ω〕 5 150〔Ω〕
〔図省略〕は Wavelane による編集注で、公式図版があった位置を示します。その位置には Wavelane が描いた再現図を差し込んでいます(公式図版ではありません)。図の説明は下の図カードにあります。
Wavelane が原図をもとに描いた模式図(公式図版ではありません)
出典: 令和2年11月臨時 第1回 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB211)A-7(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
解かずに正答と解説を見る
正答: 3
要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。
wavelane の解説(公式の解説ではありません)
直列・並列・直列に並んだ同じ大きさのリアクタンス3個の回路で、アンテナ側から順に合成していくと、入力側から見た値は X²/R の純抵抗になる。これを線路の特性インピーダンスに等しくする。
- 手順1アンテナ側から合成する。負荷 R と直列の −jX をまとめると R − jX になる。
- 手順2これと並列の jX を合成する。分母の R − jX + jX が R だけになるので、式がきれいに整理できる。
- 手順3入力側の直列 −jX を足すと虚部が消え、純抵抗だけが残る。
- 手順4整合の条件は入力側の値が特性インピーダンスに等しいことである。
求める値は X = 100 Ω。したがって正答は選択肢 3 である。
つまずきやすい点
- 素子が2個のL形整合とは式が違う。同じ大きさの3素子を対称に並べた形は、1/4波長の変成器と同じ働きをして X=√(Z₀R) になる。
- 抵抗の差 150 Ω や平均 125 Ω を答えにしない。整合に効くのは積の平方根である。