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wavelane

一陸技|無線工学B|過去問

平成31年1月期 A-15

要点(wavelane の要約): 準マイクロ波以上の固定回線で雨のときに生じる直交偏波の漏れについて、偏波を2つ使う利点、雨滴の変形と大きさの関係、雨滴が傾いたときの長軸側と短軸側の減衰の大小、識別度の定義、劣化の要因を5つ並べ、減衰の大小を逆に述べた記述を選ばせる問題。

FB101 A-155点(1問1採点)

原文(公式問題文)

A-15 次の記述は、SHF 帯や EHF 帯の地上系固定通信において、降雨時に生ずる交差偏波について述べたものである。このうち誤っているものを下の番号から選べ。ただし、使用する偏波は直線偏波とする。 1 一つの周波数で、互いに直交する二つの偏波を用いて異なる信号を伝送すれば、周波数の利用効率が 2 倍になるが、降雨時には交差偏波が発生しやすい。 2 落下中の雨滴は、雨滴内外の圧力や表面張力の影響を受け、落下方向につぶれた形に変形するが、その変形の度合いは、雨滴が大きいほど大きい。 3 風のある降雨時には、上下方向に扁平な回転楕円体に近い形に変形した雨滴が水平方向より傾き、その長軸方向の電界成分の減衰が短軸方向の電界成分の減衰よりも小さくなるために交差偏波が発生する。 4 受信信号の主偏波の電界強度を Ep〔V/m〕、交差偏波の電界強度を Ec〔V/m〕とすると、通常、交差偏波識別度は、20log10(Ep/Ec)〔dB〕と表される。 5 交差偏波識別度は、降雨が強いほど、また、雨滴の傾きが大きいほど劣化する。

出典: 平成31年1月期 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB101)A-15(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会

誤っているものの番号を1つ選ぶ(番号は上の原文の選択肢に対応します)
解かずに正答と解説を見る

正答: 3

要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。

wavelane の解説(公式の解説ではありません)

雨のときに直交する偏波へ漏れが生じる仕組みを5つ並べ、誤りを1つ選ぶ。扁平な雨滴では長軸方向の電界成分のほうが強く減衰するので、小さくなるとする記述3が誤り。

  • 選択肢 1— 答えではない

    同じ周波数で直交する2つの偏波に別々の信号を載せれば周波数を2倍に使えるが、雨が降ると互いの偏波へ漏れ込みやすくなる。正しい。

  • 選択肢 2— 答えではない

    落ちてくる雨滴は空気の抵抗と表面張力の釣り合いで上下につぶれた形になり、大きな雨滴ほどつぶれ方が大きい。正しい。

  • 選択肢 3◎ これが答え

    誤っている。扁平な雨滴の中を長軸に沿って振動する電界は、水の中を通る長さが長いので、短軸方向の成分より大きく減衰する。減衰と位相の回り方が偏波の向きで違うことが交差偏波の原因で、長軸側の減衰が小さいとする向きが逆である。

  • 選択肢 4— 答えではない

    交差偏波識別度は主偏波の電界強度と交差偏波の電界強度の比をデシベルで表したもので、電界の比なので 20log₁₀ を使う。正しい。

  • 選択肢 5— 答えではない

    雨が強いほど扁平な雨滴の数が増え、傾きが大きいほど偏波の向きとの食い違いが大きくなるので、識別度は悪くなる。正しい。

正答は選択肢 3 である。

つまずきやすい点

  • 雨滴が完全な球なら偏波の向きによる差は生じない。差の原因は形が扁平であることなので、長軸側が多く減衰する、という向きで覚える。
  • 識別度は電界の比なので 20log₁₀ である。電力の比として 10log₁₀ と書いた記述が出たら誤りになる。