一陸技|無線工学B|過去問
平成30年1月期 B-3
要点(wavelane の要約): 方形導波管の先を角錐状に広げた放射器について、広げることで減らすもの、開口で一様になる必要がある量、そのときの正面の利得を開口面積と波長で表した式、大きくしすぎると利得が上がらない寸法、そのとき開口の中心の位相が縁に比べてどうなるかを語群から選ばせる問題。
原文(公式問題文)
B-3 次の記述は、角錐ホーンアンテナについて述べたものである。[ ]内に入れるべき字句を下の番号から選べ。 (1) 方形導波管の終端を角錐状に広げて、導波管と自由空間の固有インピーダンスの整合をとり、[ ア ]を少なくして、導波管で伝送されてきた電磁波を自由空間に効率よく放射する。 (2) 導波管の電磁界分布がそのまま拡大されて開口面上に現れるためには、ホーンの長さが十分長く開口面上で電磁界の[ イ ]が一様であることが必要である。この条件がほぼ満たされたときの正面方向の利得 G (真数)は、波長を λ〔m〕、開口面積を A〔m²〕とすると、次式で与えられる。 G = [ ウ ] (3) ホーンの[ エ ]を大きくし過ぎると利得が上がらない理由は、開口面の中心部の位相が、周辺部より[ オ ]ためである。位相を揃えて利得を上げるために、パラボラ形反射鏡と組み合わせて用いる。 1 屈折 2 位相 3 32A/(πλ²) 4 長さ 5 遅れる 6 反射 7 振幅 8 32λ²/(πA) 9 開き角 10 進む
出典: 平成30年1月期 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB001)B-3(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
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正答: ア 6/イ 2/ウ 3/エ 9/オ 10
要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。
wavelane の解説(公式の解説ではありません)
角錐ホーンは導波管の口を広げて自由空間との整合をとり、反射を減らす放射器である。開口で位相がそろえば利得は 32A/(πλ²) になるが、開き角を広げすぎると中心の位相が縁より進んで利得が上がらない。
- ア: 解答 6(反射)
- 導波管をそのまま切った開口では、管内と自由空間の固有インピーダンスの違いで電波の一部が戻ってしまう。口を徐々に広げて整合をとるのは、その反射を減らすためである。
- イ: 解答 2(位相)
- 開口の各点から出る波の位相がそろっていれば、正面で強め合って開口面積に見合う利得が出る。TE₁₀ の振幅分布は一様ではないので、振幅ではない。
- ウ: 解答 3(32A/(πλ²))
- G = η×4πA/λ² に、TE₁₀ の余弦状の振幅分布で決まる開口効率 η = 8/π² ≒ 0.81 を入れると係数が 32/π になる。A が分子、λ² が分母にくる。
- エ: 解答 9(開き角)
- 長さを変えずに開き角だけを大きくすると、開口の縁までの道のりが中心より長くなり、位相のずれが大きくなる。
- オ: 解答 10(進む)
- 首の部分から開口の中心までは直線で近く、縁までは斜めで遠い。遠い縁の位相が遅れるので、相対的に中心部の位相は縁より進んでいる。
ア〜オの解答は 6・2・3・9・10 である。
つまずきやすい点
- オは縁の側から見ると「遅れる」で、主語が中心部か周辺部かで答えが逆になる。問いの主語を確かめる。
- ウで 32λ²/(πA) を選ぶと、開口が大きいほど利得が下がることになる。開口面積が大きいほど利得は上がるので、A が分子の側である。