一陸技|無線工学B|過去問
平成29年7月期 A-9
要点(wavelane の要約): 直列・並列・直列に同じ大きさのリアクタンスを並べた回路で、特性インピーダンスの異なる線路と抵抗負荷を整合させるときのリアクタンスの大きさを求めさせる計算問題。この回路が1/4波長の変成器と同じ働きをすることが鍵になる。
原文(公式問題文)
A-9 図に示すように、特性インピーダンス Z0 が 75〔Ω〕の無損失給電線と入力抵抗 R が 108〔Ω〕のアンテナを集中定数回路を用いて整合させたとき、リアクタンス X の大きさの値として、最も近いものを下の番号から選べ。
〔図省略〕の位置 — wavelane による再現図(公式図版ではありません)。図の説明は引用の下にあります。
1 55〔Ω〕 2 90〔Ω〕 3 100〔Ω〕 4 126〔Ω〕 5 156〔Ω〕
〔図省略〕は Wavelane による編集注で、公式図版があった位置を示します。その位置には Wavelane が描いた再現図を差し込んでいます(公式図版ではありません)。図の説明は下の図カードにあります。
Wavelane が原図をもとに描いた模式図(公式図版ではありません)
出典: 平成29年7月期 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB907)A-9(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
解かずに正答と解説を見る
正答: 2
要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。
wavelane の解説(公式の解説ではありません)
直列・並列・直列に大きさの同じリアクタンスを符号を交互にして並べた回路は、1/4波長の変成器と同じ働きをする。負荷側から順に合成すれば X²/R が残る。
- 手順1アンテナ側から見ていく。抵抗 R に直列の jX を足すと R + jX である。
- 手順2これに並列の −jX をつなぐ。分母の虚部が消えるので、実部 X²/R と虚部 −jX の形になる。
- 手順3給電線側の直列 jX を足すと虚部が打ち消され、純抵抗 X²/R が残る。これが給電線の特性インピーダンスに等しければ整合する。
- 手順4数値を入れる。75 × 108 = 8100 なので、平方根はちょうど 90 になる。
求める値は 90 Ω。したがって正答は選択肢 2 である。
つまずきやすい点
- FB801 の同型問題は素子の符号が逆(直列 −jX・並列 jX)だが、結論の X = √(Z0R) は変わらない。符号を気にして別の式を探さない。
- 抵抗の比 108/75 を使う L 形整合の式と混同しない。3素子で大きさが同じなら、相乗平均の平方根だけで決まる。