一陸技|無線工学B|過去問
令和8年7月期 B-4
要点(wavelane の要約): 空港監視レーダーのアンテナについて、仰角と高度から斜距離を表す式、等高度飛行で受信強度を一定に保つ垂直面指向性、水平面のビーム幅、使用周波数帯を語群から選ばせる問題。
原文(公式問題文)
B-4 次の記述は、ASR(空港監視レーダー)のアンテナについて述べたものである。[ ]内に入れるべき字句を下の番号から選べ。ただし、アンテナの位置から見た仰角を θ〔rad〕とする。 (1) レーダーから見た航空機の高度を H〔m〕とすると、レーダーと航空機の距離は、[ ア ]〔m〕となる。 (2) 垂直面内の指向性は、[ イ ]であり、航空機が等高度で飛行していれば、航空機からの反射波の強度は、航空機までの距離に[ ウ ]。 (3) 水平面内のビーム幅は、方位分解能をよくするため非常に[ エ ]。 (4) 用いられる周波数帯は、[ オ ]である。 1 セカント2乗特性 2 H secθ 3 無関係にほぼ一定となる 4 広い 5 S バンド 6 コセカント2 乗特性 7 H cosecθ 8 反比例する 9 狭い 10 C バンド
出典: 令和8年7月期 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB807)B-4(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
解かずに正答と解説を見る
正答: ア 7/イ 6/ウ 3/エ 9/オ 5
要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。
wavelane の解説(公式の解説ではありません)
空港監視レーダーのアンテナを5つの空欄で問う。等高度で飛ぶ機体からの反射を距離によらず一定にする、という設計目標が全体を貫いている。
- ア: 解答 7(H cosecθ)
- 高度 H と仰角 θ から斜距離を出すので、H を sinθ で割る形になる。これは H に cosec θ を掛けたものと同じである。
- イ: 解答 6(コセカント2乗特性)
- 受信電力は距離の4乗で減るが、距離が cosec θ に比例するので、利得を cosec²θ に比例させておくと打ち消し合う。この狙いで作られた指向性である。
- ウ: 解答 3(無関係にほぼ一定となる)
- イの設計がねらいどおり働けば、同じ高度を飛ぶかぎり距離が変わっても反射波の強さは変わらない。これがコセカント2乗特性を使う目的そのものである。
- エ: 解答 9(狭い)
- 方位を細かく分けるには水平方向のビームを絞る必要がある。垂直方向は広く覆い、水平方向は鋭く、という組み合わせになる。
- オ: 解答 5(S バンド)
- 空港監視レーダーは 2〜4 GHz 帯を使う。雨に強く、必要な覆域を確保しやすい帯域である。
ア〜オの解答は 7・6・3・9・5 である。
つまずきやすい点
- 垂直面と水平面で求めるものが違う。垂直は覆域(コセカント2乗)、水平は分解能(狭いビーム)である。
- cosec θ = 1/sin θ である。sec θ = 1/cos θ と取り違えない。
理由から確かめる
- レーダと散乱の基礎ビーム幅・半値角・コセカント2乗特性・レーダーアンテナ・レーダーの距離・分解能
- アンテナの指向性パターンビーム幅・半値角・レーダーアンテナ
- アンテナ利得ビーム幅・半値角