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wavelane

一陸技|無線工学B|過去問

令和8年7月期 B-2

要点(wavelane の要約): 物体が二次的な波源になる仕組みから始め、散乱断面積の定義式、等方性散乱体との対応、球の後方散乱断面積の値までを語群から選ばせる問題。

FB807 B-25点(ア〜オ 各1点)

原文(公式問題文)

B-2 次の記述は、散乱断面積について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句を下の番号から選べ。 (1) 均質な媒質中に置かれた媒質定数の異なる物体に平面波が入射すると、その物体が導体の場合には導電電流が生じ、また、誘電体の場合には[ ア ]が生じ、これらが二次的な波源になり、電磁波が再放射される。 (2) 図に示すように、自由空間中の物体へ入射する平面波の電力束密度が pi〔W/m2〕で、物体から距離 d〔m〕の受信点 R における散乱波の電力束密度が ps〔W/m2〕であったとき、物体の散乱断面積 σ は、次式で定義される。  σ = lim(d→∞) {4πd²([ イ ])}〔m2〕  上式は、受信点における散乱電力が、入射平面波の到来方向に垂直な断面積 σ 内に含まれる入射電力を[ ウ ]で散乱する仮想的な等方性散乱体の散乱電力に等しいことを意味している。 (3) 散乱方向が入射波の方向と一致するときの σ をレーダー断面積又は[ エ ]散乱断面積という。金属球のレーダー断面積 σ は、球の半径 r〔m〕が波長に比べて十分大きい場合、[ オ ]〔m2〕にほぼ等しい。

〔図省略〕の位置 — wavelane による再現図(公式図版ではありません)。図の説明は引用の下にあります。

1 磁化   2 pi/ps  3 全方向に無指向性       4 後方    5 πr² 6 分極   7 ps/pi  8 受信点方向に対して単一指向性 9 前方   10 4πr²

〔図省略〕は Wavelane による編集注で、公式図版があった位置を示します。その位置には Wavelane が描いた再現図を差し込んでいます(公式図版ではありません)。図の説明は下の図カードにあります。

Wavelane が原図をもとに描いた模式図(公式図版ではありません)

図の説明(Wavelane 独自・原文には含まれません): 散乱断面積の定義。電力束密度p_iの入射平面波が物体に当たり、物体が二次波源となってあらゆる向きへ散乱波を出す。物体から距離dだけ離れた受信点Rでの散乱波の電力束密度がp_sである。

出典: 令和8年7月期 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB807)B-2(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会

ア〜オそれぞれに入る語を、上の原文の語群番号から選ぶ
ア
イ
ウ
エ
オ
解かずに正答と解説を見る

正答: ア 6/イ 7/ウ 3/エ 4/オ 5

要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。

wavelane の解説(公式の解説ではありません)

散乱断面積の定義を5つの空欄で追う。定義式の比の向きと、等方性散乱体に置き換えるという考え方が要点。

ア: 解答 6(分極)
誘電体には自由電子が無いので導電電流は流れない。かわりに束縛電荷がずれて分極が生じ、これが二次的な波源になる。磁化は磁性体の話で、ここには当たらない。
イ: 解答 7(ps/pi)
面積の次元にするには、散乱側を入射側で割る必要がある。上下を逆にすると次元が合わなくなる。
ウ: 解答 3(全方向に無指向性)
散乱断面積は「その面積ぶんの電力を受け取り、全方向へ均一にまき直す仮想的な物体」に置き換えた大きさとして定義される。だから 4πd² で割り戻す形になる。
エ: 解答 4(後方)
入射してきた方向へ戻る成分なので後方散乱である。レーダーが受け取るのはこの成分で、レーダー断面積と同じものを指す。
オ: 解答 5(πr²)
波長に比べて球が十分大きければ、光のように振る舞って幾何学的な影の面積に落ち着く。半径 r の円の面積 πr² であって、球の表面積 4πr² ではない。

ア〜オの解答は 6・7・3・4・5 である。

つまずきやすい点

  • 定義式の比は「散乱÷入射」である。逆にすると単位が m² にならない。
  • 金属球のレーダー断面積は影の面積 πr² である。表面積 4πr² と取り違えない。