一陸技|無線工学B|過去問
令和8年7月期 A-8
要点(wavelane の要約): 2本の導波管を角度をつけて重ね、結合孔で結合させる素子について、電界結合と磁界結合の進む向きと交差角の効き方から正しい記述を選ばせる問題。
原文(公式問題文)
A-8 次の記述は、図に示す主導波管と副導波管を交差角 θ を持たせて重ね合わせて結合孔を設けたベーテ孔方向性結合器について述べたものである。このうち正しいものを下の番号から選べ。ただし、導波管内の伝送モードは TE10 とし、θ は 90 度より小さいものとする。
〔図省略〕の位置 — wavelane による再現図(公式図版ではありません)。図の説明は引用の下にあります。
1 主導波管と副導波管は、E面を重ね合わせる。 2 磁界結合した電磁波の大きさは、θ に無関係である。 3 磁界結合した電磁波が副導波管内を対称に両方向に進み、また、電界結合した電磁波が副導波管を一方向に進む性質を利用する。 4 電界結合した電磁波の大きさは、cosθ にほぼ比例して変わる。 5 θ をある一定値にすることで、電界結合して左右に進む一方の電磁波を磁界結合した電磁波で打ち消すと同時に他方向の電磁波に相加わるようにする。
〔図省略〕は Wavelane による編集注で、公式図版があった位置を示します。その位置には Wavelane が描いた再現図を差し込んでいます(公式図版ではありません)。図の説明は下の図カードにあります。
Wavelane が原図をもとに描いた模式図(公式図版ではありません)
出典: 令和8年7月期 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB807)A-8(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
解かずに正答と解説を見る
正答: 5
要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。
wavelane の解説(公式の解説ではありません)
ベーテ孔方向性結合器の原理を問う。孔が電気双極子と磁気双極子の2つとして働き、片方は対称に、もう片方は反対称に再放射することが要点。
選択肢 1— 答えではない
誤り。重ね合わせるのは広い壁のほうである。狭い壁を合わせる構造ではない。
選択肢 2— 答えではない
誤り。角度を変えると孔の位置での磁界の向きが変わるので、磁界による結合は角度に依存する。角度に依存しないのは電界による結合のほう。
選択肢 3— 答えではない
誤り。対称に両方向へ進むのは電界結合ぶんで、磁界結合ぶんは向きによって符号が反転する。2つが入れ替わっている。
選択肢 4— 答えではない
誤り。角度に応じて変わるのは磁界結合のほうである。選択肢2と合わせて、電界と磁界の役割が逆に書かれている。
選択肢 5◎ これが答え
正しい。対称に出る成分と、向きで符号が変わる成分を角度で釣り合わせると、片側では打ち消し合い、反対側では強め合う。これが方向性を生む仕掛けである。
正答は選択肢 5 である。
つまずきやすい点
- 電界結合は角度に依存せず対称、磁界結合は角度に依存し反対称。この2行を対にして覚えると、選択肢2・3・4がまとめて処理できる。
- 「正しいものを選べ」という設問である。誤りを4つ見つける解き方になる。
理由から確かめる
- 電磁界の続論とマイクロ波回路方向性結合器・導波管の伝送モード
- 導波管・遮断周波数導波管の伝送モード
- 給電線と整合回路導波管の伝送モード