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wavelane

一陸技|無線工学B|過去問

令和5年7月期 第2回 A-16

要点(wavelane の要約): 等価地球の中心と接点とアンテナで作る直角三角形から、中心角の三角関数、弧の長さと中心角の関係、小角近似を順に使って、見通し距離を高さの平方根で表す式を組合せで答えさせる問題。

FB508 A-165点(1問1採点)

原文(公式問題文)

A-16 次の記述は、海抜高 h〔m〕にある超短波(VHF)アンテナからの電波の見通し距離について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。ただし、等価地球半径係数を k として、等価地球半径を kR〔m〕と表す。なお、同じ記号の[ ]内には、同じ字句が入るものとする。 図に示すように、等価地球の中心を O、アンテナの位置 P から引いた等価地球への接線と等価地球との接点を Q、∠POQ を θ〔rad〕及び弧 QS の長さを d〔m〕とする。 (1) 直角三角形 POQ において、次式が成り立つ。  kR = (kR + h) × [ A ] ・・・・・・・・・・・・①  式①を kR について整理すると次式が成り立つ。  h × [ A ] = kR(1 - [ A ]) = 2kR × sin²(θ/2) ・・・②  θ = [ B ]〔rad〕であり、d ≪ kR とすると、次式が成り立つ。  cosθ ≒ 1、sin(θ/2) ≒ θ/2 ・・・・・・・・・・・・③ (2) θ 及び式③を式②に代入すると、d は次式で与えられる。  d ≒ [ C ]〔m〕

〔図省略〕の位置 — wavelane による再現図(公式図版ではありません)。図の説明は引用の下にあります。

A    B    C 1 sin θ  d/(kR)  √(2kRh) 2 sin θ  d/(2kR)  √(kRh/2) 3 cos θ  d/(2kR)  √(2kRh) 4 cos θ  d/(kR)  √(2kRh) 5 cos θ  d/(2kR)  √(kRh/2)

〔図省略〕は Wavelane による編集注で、公式図版があった位置を示します。その位置には Wavelane が描いた再現図を差し込んでいます(公式図版ではありません)。図の説明は下の図カードにあります。

Wavelane が原図をもとに描いた模式図(公式図版ではありません)

図の説明(Wavelane 独自・原文には含まれません): 等価地球と見通しの幾何。等価地球の中心がO、半径がkRで、海抜高hのアンテナ位置Pから等価地球へ引いた接線の接点がQである。OPとOQのなす角がθ、Qでの角が直角、Pの真下の地表の点Sから Qまでの弧の長さがdである。

出典: 令和5年7月期 第2回 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB508)A-16(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会

正しい組合せの番号を1つ選ぶ(番号は上の原文の選択肢に対応します)
解かずに正答と解説を見る

正答: 4

要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。

wavelane の解説(公式の解説ではありません)

接点で直角になる三角形から中心角の余弦を高さで表し、半角の公式と小角近似で整理すると、見通し距離が等価地球半径と高さの積の平方根に比例する式になる。

空欄 A: cos θ
直角三角形 POQ では、Q が直角で斜辺が OP(長さ kR + h)、隣辺が OQ(長さ kR)である。中心角 θ の余弦は隣辺を斜辺で割ったものなので、kR は (kR + h) に cos θ を掛けた長さになる。
空欄 B: d/(kR)
弧の長さは半径に中心角を掛けたものである。弧 QS の長さが d、半径が kR なので、中心角は d を kR で割った値になる。2kR で割った候補は半径と直径を取り違えている。
空欄 C: √(2kRh)
②の左辺の余弦を1、右辺の半角の正弦を角の半分で置き換えると、h は kR に θ の2乗の半分を掛けた値になる。θ に d/(kR) を入れて d について解くと、2kRh の平方根になる。

この組合せになっているのは選択肢 4 である。

つまずきやすい点

  • 接点 Q の角が直角であることから、斜辺は OP である。どの辺が斜辺かを取り違えると正弦と余弦が入れ替わる。
  • 見通し距離 √(2kRh) は、k=4/3 のとき約 4.12√h km(h は m)という実用式になる。