一陸技|無線工学B|過去問
令和5年1月期 第1回 A-11
要点(wavelane の要約): 円すい形のホーンの先に放物面の一部を付けたアンテナについて、開口を遮る物の有無、円偏波で励振したときのビームの向き、直線偏波で励振したときの直交成分、開き角と開口効率の関係、反射が給電点へ戻るかどうかを5つ並べ、誤りを1つ選ばせる問題。
原文(公式問題文)
A-11 次の記述は、円すいホーンレフレクタアンテナについて述べたものである。このうち誤っているものを下の番号から選べ。 1 開口面上に電波を散乱するものがないので、優れた放射特性を持っている。 2 円偏波で励振すると、ビームの方向が反射鏡光軸からずれる。 3 直線偏波で励振しても、交差偏波成分が現れない。 4 給電に用いる導波管を基本モードで励振したときの開口効率は、ホーンの開き角が小さいほど良くなる。 5 反射鏡からの反射波が給電点にほとんど戻らないために、広帯域にわたってインピーダンスの不整合が生じにくい。
出典: 令和5年1月期 第1回 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB501)A-11(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
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正答: 3
要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。
wavelane の解説(公式の解説ではありません)
ホーンレフレクタは開口の前に遮る物が無く、反射波も給電点へ戻りにくいので広帯域で放射特性も良い。ただし鏡を斜めに使う非対称な構造のため、直線偏波で励振しても交差偏波成分が生じる。
選択肢 1— 答えではない
正しい。一次放射器と支柱が開口の前に無いので、遮りによる散乱が起きず、サイドローブの少ない放射が得られる。
選択肢 2— 答えではない
正しい。放物面の一部を斜めに使う非対称な構造なので、円偏波で励振すると右旋と左旋で反射のされ方が違い、ビームが鏡の軸からわずかに振れる。
選択肢 3◎ これが答え
誤り。同じ非対称さのために、直線偏波で励振しても主偏波と直交する成分が開口に現れる。交差偏波が出ないのは、軸対称な正面給電の鏡の場合である。
選択肢 4— 答えではない
正しい。ホーンの開き角が小さいほど開口面上の位相がそろうので、基本モードで励振したときの開口効率は良くなる。
選択肢 5— 答えではない
正しい。鏡で反射した電波はホーンの口へ戻らない向きへ出ていくので、入力インピーダンスが周波数で乱れにくい。
正答は選択肢 3 である。
つまずきやすい点
- 遮る物が無いという利点から、偏波の特性まで理想的だと考えるのは誤り。オフセット構造の代償が交差偏波である。
- 選択肢2と3はどちらも非対称さから来る性質で、ビームの振れは円偏波、交差偏波成分は直線偏波のときに問題になる。
理由から確かめる
- アンテナ方式図鑑開口効率・円偏波・ホーンアンテナ・反射鏡アンテナ
- アンテナ利得開口効率・ホーンアンテナ・反射鏡アンテナ
- アンテナ・電波測定の基礎開口効率・円偏波・ホーンアンテナ