一陸技|無線工学B|過去問
令和4年7月期 第2回 A-17
要点(wavelane の要約): 送信電力と半波長の素子を基準にした利得から自由空間の電界を出し、完全反射する大地の上で直接波と反射波の行路差による干渉の係数を掛けて受信点の電界を求めさせる計算問題。正弦の中の角が小さいことを使う。
FB408 A-175点(1問1採点)
原文(公式問題文)
A-17 地上高 50〔m〕の送信アンテナから電波を放射したとき、最大放射方向の 20〔km〕離れた、地上高 10〔m〕の受信点における電界強度の値として、最も近いものを下の番号から選べ。ただし、送信アンテナに供給する電力を 100〔W〕、周波数を 150〔MHz〕、送信アンテナの半波長ダイポールアンテナに対する相対利得を 6〔dB〕とし、大地は完全導体平面でその反射係数を-1 とする。また、アンテナの損失はないものとし、log10 2 = 0.3 とする。 1 0.2〔mV/m〕 2 0.5〔mV/m〕 3 1.1〔mV/m〕 4 1.5〔mV/m〕 5 2.0〔mV/m〕
出典: 令和4年7月期 第2回 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB408)A-17(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
解かずに正答と解説を見る
正答: 3
要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。
wavelane の解説(公式の解説ではありません)
相対利得と電力から自由空間の電界を出し、直接波と大地反射波の行路差で決まる干渉係数を掛ける。反射係数が −1 なので、係数は 2 に正弦を掛けた形になる。
- 手順16 dB を真数へ戻すと 4 である(3 dB で2倍を2回)。半波長ダイポール基準の利得なので、自由空間の電界は 7 に利得と電力の積の平方根を掛けて距離で割る式で出す。
- 手順2150 MHz の波長は 2 m である。距離は高さの和の10倍よりずっと大きいので遠方近似が使え、行路差による位相差の半分は次の角になる。
- 手順3角が小さいので正弦は角そのものとみなせる。干渉係数は 2 倍してほぼ 0.157 である。
- 手順4自由空間の電界に干渉係数を掛けると、受信点の電界は約 1.1 mV/m になる。
求める値は 約 1.1 mV/m(選択肢3)。したがって正答は選択肢 3 である。
つまずきやすい点
- 半波長ダイポール基準の利得には係数 7 を使う。等方性基準の √30 = 5.48 と取り違えると値が約8割にずれる。
- 干渉係数の 2 を落とすと 0.55 mV/m になり、選択肢2へ誘導される。
- 利得をデシベルのまま 6 として平方根の中へ入れない。
理由から確かめる
この問題の条件で動かす(2波モデル(大地反射))- 2波モデル(大地反射)アンテナ利得・デシベルの定義と使い分け・電界強度・大地反射・通路差・直接波と大地反射波の2波モデル
- アンテナ・電波測定の基礎アンテナ利得・電界強度・大地反射・通路差・直接波と大地反射波の2波モデル
- ナイフエッジ回折損失電界強度・大地反射・通路差・直接波と大地反射波の2波モデル