一陸技|無線工学B|過去問
令和4年7月期 第1回 A-3
要点(wavelane の要約): 電界から電力密度を書き、半波長の素子の実効長と放射抵抗から整合時に取り出せる電力を書いて、その比として受信面積を放射抵抗と波長で表すまでの3つの式を組合せで選ばせる問題。
原文(公式問題文)
A-3 次の記述は、半波長ダイポールアンテナの実効面積を求める過程について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。ただし、波長を λ〔m〕とする。 (1) 電界強度が E〔V/m〕の地点での電力束密度 p は、次式で与えられる。 p = [ A ]〔W/m2〕 ・・・・・・① (2) 電界強度が E〔V/m〕の地点にある半波長ダイポールアンテナの放射抵抗を R〔Ω〕とすると、最大電力(受信有能電力)Pr は、次式で表される。 Pr = [ B ]〔W〕 ・・・・・・② (3) 半波長ダイポールアンテナの実効面積 Ae は、次式で定義されている。 Ae = Pr /p〔m2〕 したがって、式①及び②から Ae は、次式で求められる。 Ae = [ C ]〔m2〕 A B C 1 E²/(60π) (1/(4R))(λE/π)² 30λ²/(πR) 2 E²/(60π) λE²/(πR) 120λ/R 3 E²/(120π) (1/(4R))(λE/π)² 30λ²/(πR) 4 E²/(60π) λE²/(πR) 60λ/R 5 E²/(120π) (1/R)(λE/π)² 15λ²/(πR)
出典: 令和4年7月期 第1回 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB407)A-3(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
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正答: 3
要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。
wavelane の解説(公式の解説ではありません)
電力密度 E²/(120π) と、半波長ダイポールが整合時に取り出せる電力を並べ、その比として実効面積を出す。放射抵抗 73 Ω を入れると約 0.13λ² になる。
- 空欄 A: E²/(120π)
- 平面波の電力束密度は電界の2乗を自由空間の固有インピーダンス 120π Ω で割った値である。
- 空欄 B: (1/(4R))(λE/π)²
- 半波長ダイポールの実効長は λ/π なので、誘起される電圧は λE/π。整合した負荷にはその半分がかかるので、取り出せる電力は電圧の2乗を 4R で割った値になる。
- 空欄 C: 30λ²/(πR)
- B を A で割ると、120π×λ²/(4π²R) となり、約分して 30λ²/(πR) が残る。R=73 Ω を入れると約 0.13λ² で、利得 1.64 から出す λ²G/(4π) とも一致する。
この組合せになっているのは選択肢 3 である。
つまずきやすい点
- 電力密度の分母を 60π にしない。60π は真空の固有インピーダンスの半分で、電界を最大値で書いたときの係数と混同しやすい。
- 取り出せる電力は誘起電圧の2乗を R ではなく 4R で割る。整合時は電圧が半分ずつに分かれるからである。