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wavelane

一陸技|無線工学B|過去問

令和3年1月期 第2回 B-4

要点(wavelane の要約): 準ミリ波・ミリ波の伝搬について、大気ガスの共鳴の周波数と分子の対応、小さな水滴による減衰の原因と周波数依存、扁平な雨滴と偏波の識別度の関係、雨による減衰の原因と傾向、雨による回線どうしの干渉を、記述ごとに正誤で答えさせる問題。

FB302 B-45点(ア〜オ 各1点)

原文(公式問題文)

B-4 次の記述は、SHF 帯及び EHF 帯の電波の伝搬について述べたものである。このうち正しいものを 1、誤っているものを 2 として解答せよ。 ア 晴天時の大気ガスによる電波の共鳴吸収は、主に酸素及び水蒸気分子によるものであり、100〔GHz〕以下では、22〔GHz〕付近に酸素分子の共鳴周波数が、40〔GHz〕付近に水蒸気分子の共鳴周波数がある。 イ 霧や細かい雨などのように波長に比べて十分小さい直径の水滴による減衰は、主に吸収によるものであり、周波数が高くなると増加する。 ウ 降雨による交差偏波識別度の劣化は、扁平な雨滴に進入する電波の減衰及び位相回転の大きさが偏波の方向によって異なることと無関係である。 エ 降雨による減衰は、雨滴による吸収と散乱で生じ、概ね 10〔GHz〕以上で顕著になり、200〔GHz〕付近までは周波数が高いほど、また、降雨強度が大きいほど、減衰量が大きくなる。 オ 二つの通信回線のアンテナビームが交差している領域に降雨があると、雨滴による散乱のために通信回線に干渉を起こすことがある。

出典: 令和3年1月期 第2回 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB302)B-4(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会

ア〜オそれぞれについて、正しいものを1・誤っているものを2として選ぶ
ア
イ
ウ
エ
オ
解かずに正答と解説を見る

正答: ア 2/イ 1/ウ 2/エ 1/オ 1

要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。

wavelane の解説(公式の解説ではありません)

SHF帯・EHF帯の伝わり方を5つの記述で問う。共鳴吸収の周波数と分子の対応、扁平な雨滴が偏波の識別度を落とす理由が分かれ目になる。

ア: 解答 2(誤っている)
誤っている。100 GHz 以下の共鳴は、22 GHz 付近が水蒸気分子、60 GHz 付近が酸素分子である。記述は 22 GHz を酸素としたうえ、水蒸気を 40 GHz 付近に置いており、分子と周波数の対応が合わない。
イ: 解答 1(正しい)
正しい。波長に比べて十分小さい水滴では散乱はわずかで、減衰の主因は吸収である。周波数が上がると水滴が電気的に大きく見えるので、減衰は増える。
ウ: 解答 2(誤っている)
誤っている。落下中の雨滴は扁平になるので、偏波の向きによって受ける減衰も位相の回り方も違う。この差こそが直交する偏波へ電力を漏らし、識別度を劣化させる原因である。無関係とした点が逆である。
エ: 解答 1(正しい)
正しい。雨滴の大きさが波長に近づくと吸収に加えて散乱でも電力が失われる。目立ち始めるのは 10 GHz あたりからで、そこから 200 GHz 付近までは周波数が高いほど、雨が強いほど減衰が増える。
オ: 解答 1(正しい)
正しい。2つの回線のビームが交わる場所に雨が降ると、雨滴が電波を四方へ散らすので、本来向いていない回線のアンテナへ電力が回り込んで干渉になる。

ア〜オの解答は 2・1・2・1・1 である。

つまずきやすい点

  • 共鳴の対応は「22 GHz が水蒸気、60 GHz が酸素」である。分子を入れ替えた記述や、周波数をずらした記述が誤りとして置かれやすい。
  • 交差偏波識別度が劣化する原因は雨滴の扁平さである。完全な球なら偏波による差は生じない、と対で覚える。