一陸技|無線工学B|過去問
令和3年1月期 第1回 A-13
要点(wavelane の要約): 円形の反射鏡の断面図から、焦点が開口の縁を見込む角の半分の正接を、開口の半径と焦点距離で表す式を選ばせる問題。半角の公式と放物線上の点の座標を組み合わせ、根号が外れる形に整理できるかを見る。
原文(公式問題文)
A-13 図に示す円形パラボラアンテナの断面図の開口角 2θ〔rad〕と開口面の直径 2r〔m〕及び焦点距離 f〔m〕との関係を表す式として、正しいものを下の番号から選べ。ただし、θ について、次式が成り立つ。 tan(θ/2) = (1 + cot²θ)^(1/2) - cot θ 1 tan(θ/2) = r/(4f) 2 tan(θ/2) = f/r 3 tan(θ/2) = r/(2f) 4 tan(θ/2) = 2r/f 5 tan(θ/2) = r/(f-r)
〔図省略〕の位置 — wavelane による再現図(公式図版ではありません)。図の説明は引用の下にあります。
〔図省略〕は Wavelane による編集注で、公式図版があった位置を示します。その位置には Wavelane が描いた再現図を差し込んでいます(公式図版ではありません)。図の説明は下の図カードにあります。
Wavelane が原図をもとに描いた模式図(公式図版ではありません)
出典: 令和3年1月期 第1回 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB301)A-13(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
解かずに正答と解説を見る
正答: 3
要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。
wavelane の解説(公式の解説ではありません)
断面の図で、焦点から開口の縁を見込む角と、開口の半径・焦点距離の関係を式にする。放物線の式に縁の点を当てはめ、与えられた変形式へ通すと1つに決まる。
選択肢 1— 答えではない
向きは正しいが分母が2倍大きい。放物線の式に現れる 4f をそのまま分母へ持ち込むと、この形になる。図の寸法から出る値の半分にあたる。
選択肢 2— 答えではない
分子と分母が入れ替わっている。この形だと開口を大きくするほど角が小さくなり、浅い皿ほど焦点から見込む角が小さいという実際の関係と逆になる。
選択肢 3◎ これが答え
鏡面の頂点を原点に取ると断面の放物線は y² = 4fx で、焦点は (f, 0) にある。開口の縁 y = r の点は x = r²/(4f) なので、焦点から縁を見た向きが軸となす角について cotθ = (4f² − r²)/(4fr) となる。これを問題文の変形式へ入れると √(1 + cot²θ) = (4f² + r²)/(4fr) で、差を取ると r/(2f) が残る。
選択肢 4— 答えではない
向きは正しいが係数が4倍大きい。半径と焦点距離が等しい皿でこの式を使うと正接が 2 になり、開口角が図に描けないほど大きくなってしまう。
選択肢 5— 答えではない
焦点距離と開口半径の差という、図に現れない長さを使っている。半径が焦点距離に等しいところで発散するので、幾何の裏づけがない。
正答は選択肢 3 である。
つまずきやすい点
- 角度は焦点から測る。頂点から縁を見込む角と取り違えると、まったく別の式になる。
- 与えられた変形式は余接から半角の正接を出すための道具である。先に図の長さで余接を書き、それから代入する。
- 半径が焦点距離の2倍のとき、正しい式は正接が 1、すなわち開口角 180 度を与える。焦点が開口面の高さに来る形で、検算に使える。