一陸技|無線工学B|過去問
令和3年1月期 第1回 A-3
要点(wavelane の要約): 周波数と素子の直径を与えて、入力インピーダンスが純抵抗になるように切り詰めた半波長素子の片側の長さを求めさせる計算問題。直径から素子の特性インピーダンスを出し、そこから切り詰める割合を決め、4分の1波長に掛ける順にたどる。
原文(公式問題文)
A-3 図に示す半波長ダイポールアンテナを周波数 20〔MHz〕で使用するとき、アンテナの入力インピーダンスを純抵抗とするためのアンテナ素子の長さ l〔m〕の値として、最も近いものを下の番号から選べ。ただし、アンテナ素子の直径を 7.5〔mm〕とし、碍子等による浮遊容量は無視するものとする。
〔図省略〕の位置 — wavelane による再現図(公式図版ではありません)。図の説明は引用の下にあります。
1 2.42〔m〕 2 3.53〔m〕 3 3.63〔m〕 4 3.72〔m〕 5 4.84〔m〕
〔図省略〕は Wavelane による編集注で、公式図版があった位置を示します。その位置には Wavelane が描いた再現図を差し込んでいます(公式図版ではありません)。図の説明は下の図カードにあります。
Wavelane が原図をもとに描いた模式図(公式図版ではありません)
出典: 令和3年1月期 第1回 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB301)A-3(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
解かずに正答と解説を見る
正答: 3
要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。
wavelane の解説(公式の解説ではありません)
素子の太さから特性インピーダンスを出し、そこから切り詰める割合を決めて、4分の1波長に掛ける。図の l は素子の片側の長さである。
- 手順1波長を出す。20 MHz では 15 m で、片側の素子の基準になる長さは4分の1波長の 3.75 m である。
- 手順2素子が太さを持つと、先端に溜まる電荷の影響で共振がわずかに低い周波数へずれる。純抵抗にするには素子を少し短くする必要があり、その割合は素子の特性インピーダンス Z0 で決まる。片側の基準長 le=λ/4 と直径 d を使う標準形で Z0 を出す。直径は 7.5 mm = 0.0075 m。
- 手順3切り詰める割合(短縮率)は Z0 に反比例する。
- 手順4片側の長さは、4分の1波長からこの割合だけ短くした値になる。
求める値は 3.63 m。したがって正答は選択肢 3 である。
つまずきやすい点
- 図の l は給電点から片側の先端までの長さである。素子全体の長さ(約 7.25 m)を答えようとすると、どの選択肢にも合わない。
- 短縮を忘れて 4分の1波長の 3.75 m のままにすると、近い値の 3.72 m(選択肢4)を選んでしまう。
- 短縮率は長さの比(無次元)である。0.0327 を百分率と取り違えて 3.27 を引くと、桁がまるごとずれる。