一陸技|無線工学B|過去問
令和2年1月期 A-20
要点(wavelane の要約): 標準の雑音源を止めたときと動かしたときの出力の比、雑音源とアンテナ系を切り換えたときの出力の比をそれぞれ雑音温度の和の比として書き、2つ目の比からアンテナ系の雑音温度を解く式を組合せで答えさせる問題。
原文(公式問題文)
A-20 次の記述は、図に示す構成により、アンテナ系雑音温度を測定する方法(Y 係数法)について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。ただし、アンテナ系雑音温度を TA〔K〕、受信機の等価入力雑音温度を TR〔K〕、標準雑音源を動作させないときの標準雑音源の雑音温度を T0〔K〕、標準雑音源を動作させたときの標準雑音源の雑音温度を TN〔K〕とし、T0 及び TN の値は既知とする。 (1) スイッチ SW を b 側に入れ、標準雑音源を動作させないとき、T0〔K〕の雑音が受信機に入る。このときの出力計の読みを N0〔W〕とする。 SW を b 側に入れたまま、標準雑音源を動作させたとき、TN〔K〕の雑音が受信機に入るので、このときの出力計の読みを NN〔W〕とすると、N0 と NN の比 Y1 は、次式で表される。 Y1 = N0/NN = [ A ] ・・・・・・・① 式①より、次式のように TR が求まる。 TR = (T0 - Y1TN)/(Y1 - 1) ・・・・・・・・・② (2) 次に、SW を a 側に入れたときの出力計の読みを NA〔W〕とすると、NN と NA の比 Y2 は次式で表される。 Y2 = NN/NA = [ B ] ・・・・・・③ (3) 式③より、TA は、次式で表される。 TA = [ C ] ・・・・・・・・・④ 式④に式②の TR を代入すれば、TA を求めることができる。
〔図省略〕の位置 — wavelane による再現図(公式図版ではありません)。図の説明は引用の下にあります。
A B C 1 (T0 + TR)/(TN + TR) (TN + TR)/(TA + TR) (TN + TR)/Y2 - TR 2 (T0 + TR)/(TN + TR) (TN - TR)/(TA - TR) (TN - TR)/Y2 + TR 3 (T0 + TR)/(TN + TR) (TN + TR)/(TA + TR) (TN - TR)/Y2 - TR 4 (T0 - TR)/(TN - TR) (TN + TR)/(TA + TR) (TN + TR)/Y2 - TR 5 (T0 - TR)/(TN - TR) (TN - TR)/(TA - TR) (TN - TR)/Y2 + TR
〔図省略〕は Wavelane による編集注で、公式図版があった位置を示します。その位置には Wavelane が描いた再現図を差し込んでいます(公式図版ではありません)。図の説明は下の図カードにあります。
Wavelane が原図をもとに描いた模式図(公式図版ではありません)
出典: 令和2年1月期 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB201)A-20(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
解かずに正答と解説を見る
正答: 1
要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。
wavelane の解説(公式の解説ではありません)
出力計の読みは受信機に入る雑音温度と受信機自身の雑音温度の和に比例する。この性質から、雑音源の2状態の比で受信機の雑音温度を、雑音源とアンテナ系の比でアンテナ系の雑音温度を解く。
- 空欄 A: (T0 + TR)/(TN + TR)
- 出力計の読みは (入力の雑音温度 + TR) に比例する。雑音源を止めたときは T₀+TR、動かしたときは TN+TR に比例するので、比はその比になる。
- 空欄 B: (TN + TR)/(TA + TR)
- SW を a 側にするとアンテナ系の雑音 TA が入るので、読みは TA+TR に比例する。雑音源を動かしたときの読みとの比をとる。
- 空欄 C: (TN + TR)/Y2 - TR
- B の式を TA について解くと、TA+TR = (TN+TR)/Y₂ なので、TR を移項して得られる。
この組合せになっているのは選択肢 1 である。
つまずきやすい点
- 受信機の雑音温度は入力の雑音温度に足し算で加わる。差 (T₀−TR) の形を選ばない。
- C で TR を足すと符号が逆になる。TA+TR の形から TR を引いて TA だけを残す。
理由から確かめる
- 受信系の雑音(NF・雑音温度)等価雑音温度・熱雑音電力kTB
- アンテナの基礎熱雑音電力kTB