一陸技|無線工学B|過去問
令和8年1月期 B-5
要点(wavelane の要約): 静電・静磁・高周波の3種類の遮へいについて、それぞれ何を打ち消しているのか、どんな材料が要るのか、網目の大きさをどう決めるのかを語群から選ばせる問題。
原文(公式問題文)
B-5 次の記述は、電界や磁界などの遮へい(シールド)について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句を下の番号から選べ。 (1) 静電遮へいは、静電界を遮へいすることであり、導体によって完全に囲まれた領域内に電荷がなければ、その領域内には[ ア ]が存在しないことを用いている。 (2) 磁気遮へいは、主として静磁界を遮へいすることであり、[ イ ]の大きな材料の中を磁力線が集中して通り、その材料で囲まれた領域内では、外部からの磁界の影響が小さくなることを用いている。 (3) 電磁遮へいは、主として高周波の電磁波を遮へいすることであり、電磁波により遮へい材料に流れる[ ウ ]が遮へいの作用をする。遮へい材は、銅や[ エ ]などの板や網などであり、網の場合には、網目の大きさによっては、網がアンテナの働きをするので、その大きさを波長に比べて十分[ オ ]しなければならない。 1 磁界 2 透過率 3 変位電流 4 アルミニウム 5 小さく 6 電界 7 透磁率 8 高周波電流 9 フッ素樹脂 10 大きく
出典: 令和8年1月期 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB801)B-5(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
解かずに正答と解説を見る
正答: ア 6/イ 7/ウ 8/エ 4/オ 5
要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。
wavelane の解説(公式の解説ではありません)
静電遮へい・磁気遮へい・電磁遮へいの3つを並べて問う。それぞれ何を遮り、何の性質を使っているのかを区別する。
- ア: 解答 6(電界)
- 静電遮へいが遮るのは静電界である。導体で囲めば、中に電荷が無いかぎり内部の電界は 0 になる。
- イ: 解答 7(透磁率)
- 磁力線が集中して通るのは、磁束を通しやすい材料である。透磁率の大きい材料が磁力線を引き受けるので、囲まれた中は磁界が弱くなる。
- ウ: 解答 8(高周波電流)
- 電磁波が当たると遮へい材の表面に高周波電流が流れ、その電流が作る電磁界が入射波を打ち消す。変位電流ではなく導体を流れる電流である。
- エ: 解答 4(アルミニウム)
- 遮へい材に要るのは導電率の高さなので、銅と並ぶのは金属であるアルミニウム。フッ素樹脂は絶縁体なので電流が流れず遮へいにならない。
- オ: 解答 5(小さく)
- 網目が波長に近づくとその隙間がアンテナのように働いて電波を通してしまう。波長に比べて十分小さくしておく必要がある。
ア〜オの解答は 6・7・8・4・5 である。
つまずきやすい点
- 静電遮へいは電界、磁気遮へいは磁界、電磁遮へいは高周波の電磁波、と対象が違う。どれの話かを先に見分ける。
- 遮へい材は導体でなければならない。樹脂などの絶縁体を選ばない。
理由から確かめる
- 電磁界の続論とマイクロ波回路静電遮へい・高周波電流・磁気遮へい・透磁率
- アンテナ・電波測定の基礎透磁率