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wavelane

一陸技|無線工学B|過去問

令和8年1月期 A-17

要点(wavelane の要約): 市街地の移動体通信で観測される変動を、瞬時変動の統計分布、区間中央値の呼び分け、広帯域伝送で問題になる歪みの種類の3層に整理させる問題。

FB801 A-175点(1問1採点)

原文(公式問題文)

A-17 次の記述は、陸上の移動体通信の電波伝搬特性について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。なお、同じ記号の[ ]内には、同じ字句が入るものとする。 (1) 基地局から送信された電波は、陸上移動局周辺の建物などによるマルチパス環境下で、反射、回折され、定在波を生じ、この定在波中を移動局が移動すると、受信波の電界強度にフェージングが発生する。この変動は瞬時変動といわれ、[ A ]に従う。一般に、周波数が高いほど、また移動速度が速いほど変動が速いフェージングとなる。 (2) 瞬時変動の数十波長程度の区間での中央値を[ B ]中央値といい、基地局からほぼ等距離の区間内の[ B ]中央値は、対数正規分布則に従い変動し、その中央値を[ C ]中央値という。[ C ]中央値は、移動局の基地局からの距離を d とおくと、一般に Xd^(-α) で近似される。ここで、X 及び α は、送信電力、周波数、基地局及び移動局のアンテナ高、建物高等によって決まる。 (3) 一般に、移動局に到来する多数の電波の到来時間に差があるため、帯域内の各周波数の振幅と位相の変動が一様ではなく、[ D ]フェージングを生じる。狭帯域伝送の場合には、その影響はほとんどないが、一般に、高速デジタル伝送の場合には、伝送信号に波形ひずみを生じることになる。多数の到来波の遅延時間を横軸に、各到来波の受信レベルを縦軸にプロットしたものは伝搬遅延プロファイルと呼ばれ、多重波伝搬理論の基本特性の一つである。   A         B     C     D 1 レイリー分布則   長区間   短区間   周波数選択性 2 レイリー分布則   長区間   短区間   跳躍性 3 レイリー分布則   短区間   長区間   周波数選択性 4 指数分布則     短区間   長区間   跳躍性 5 指数分布則     長区間   短区間   周波数選択性

出典: 令和8年1月期 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB801)A-17(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会

正しい組合せの番号を1つ選ぶ(番号は上の原文の選択肢に対応します)
解かずに正答と解説を見る

正答: 3

要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。

wavelane の解説(公式の解説ではありません)

陸上移動体通信の受信レベルを3層に分けて読む穴埋め。瞬時変動・短区間中央値・長区間中央値の順を取り違えないことが山場。

空欄 A: レイリー分布則
支配的な直接波が無く、同じくらいの強さの多数の波がばらばらの位相で届く環境では、合成した振幅はレイリー分布に従う。見通しが利いて直接波が強い場合は仲上・ライス分布になる。
空欄 B: 短区間
数十波長という狭い範囲で均した値なので、短いほうの名前が付く。均す範囲の広さと名前を対にして覚える。
空欄 C: 長区間
短区間中央値をさらに広い範囲で均したもので、基地局からの距離だけで決まる成分である。距離のべき乗で近似されるのはこの層。
空欄 D: 周波数選択性
到来時刻の差があると、帯域内の周波数ごとに合成のされ方が変わる。帯域内で一様でなくなるという記述がそのままこの名前を指す。跳躍性フェージングは電離圏伝搬の呼び名。

この組合せになっているのは選択肢 3 である。

つまずきやすい点

  • 短区間と長区間を入れ替えた選択肢が定番である。狭い範囲で均すほうが短区間、と順序で覚える。
  • 距離のべき乗で近似されるのは受信電力の中央値である。自由空間なら指数は2、市街地では3〜4になる(電界振幅で書けば指数はその半分)。
  • 伝搬の特論伝搬遅延プロファイル・周波数選択性フェージング・対数正規分布則の中央値変動・レイリー分布則の瞬時変動