一陸技|無線工学B|過去問
令和7年1月期 A-17
要点(wavelane の要約): 太陽表面の爆発が地球へ及ぼす影響について、放出される電磁波の種類、光の速さで届くまでの時間、黒点活動が繰り返す長さ、陽子が増える現象の呼び名を組合せで答えさせる問題。
原文(公式問題文)
A-17 次の記述は、太陽フレアについて述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。 (1) 太陽フレアとは、太陽の表面の爆発現象で、これにより [ A ] などの電磁波、高エネルギー粒子、プラズマなどが [ B ] から数日間で地球に到達し、停電、通信障害、人工衛星などへ影響を及ぼすことが知られている。 (2) 太陽フレアは、太陽の黒点の活動と大きな関連性があり、黒点周期の極大期には大黒点や黒点群の近くで毎日のように起こっている。黒点の活動周期は、概ね [ C ] であることも知られている。 (3) 太陽フレアが起きると、大量の電磁波だけでなく、電子や陽子・重イオンなどの高エネルギーの粒子も放出される。高エネルギーの陽子が増加する現象は、[ D ] 現象と呼ばれる。 A B C D 1 X線 8分 11 年 プロトン 2 X線 2秒 80 年 デリンジャ 3 X線 8分 11 年 デリンジャ 4 ミリ波 2秒 11 年 プロトン 5 ミリ波 8分 80 年 デリンジャ
出典: 令和7年1月期 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB701)A-17(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
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正答: 1
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wavelane の解説(公式の解説ではありません)
太陽表面の爆発が地球へ及ぼす影響を 4 か所で問う。届くものの種類と速さ、黒点活動が繰り返す長さ、粒子が増える現象の呼び名が順に決まる。
- 空欄 A: X線
- 爆発で真っ先に出るのは、可視光より波長の短い電磁波である。中でも X 線が D 層の電離を急に強め、短波の通信障害を引き起こす。ミリ波は通信に使う電波の側の呼び名で、この現象で問題になる成分ではない。
- 空欄 B: 8分
- 電磁波は光の速さで進むので、太陽と地球の間の約 1 億 5 千万 km を約 500 秒、つまり 8 分あまりで渡る。2 秒では地球と月の距離程度にしかならない。高エネルギーの粒子はこれより遅く、数時間から数日かかって届く。
- 空欄 C: 11 年
- 黒点の数が増減する周期はおよそ 11 年で、極大期と極小期を 1 回ずつ通る長さである。80 年という長さは、これとは別に語られる長期的な変動の話で、黒点周期そのものではない。
- 空欄 D: プロトン
- 陽子の別名がプロトンで、その増加を指す呼び名である。デリンジャは、爆発で出た X 線によって D 層の電離が急に強まり、短波が数十分にわたって聞こえなくなる現象を指す。原因が電磁波の側なので、陽子が増える現象の名前としては当たらない。
この組合せになっているのは選択肢 1 である。
つまずきやすい点
- 「8 分から数日」という幅は、光の速さで届く電磁波と、遅れて届く粒子の両方をまとめて言ったものである。B が問うているのは速いほうである。
- デリンジャ現象もプロトン現象も、どちらも実在する。原因が電磁波(X 線)か粒子(陽子)かで分かれるので、名前だけで消去しない。
理由から確かめる
- 伝搬の特論太陽フレアと黒点活動