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wavelane

一陸技|無線工学B|過去問

令和3年1月期 第2回 A-14

要点(wavelane の要約): 市街地の移動体通信で観測される変動を、速い変動の統計分布、区間ごとの中央値がばらつく分布、到来時間差による歪みの種類、その影響をほとんど受けない伝送の帯域の4点で整理させる問題。

FB302 A-145点(1問1採点)

原文(公式問題文)

A-14 次の記述は、陸上の移動体通信の電波伝搬特性について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。 (1) 基地局から送信された電波は、陸上移動局周辺の建物などにより反射、回折され、定在波などを生じ、この定在波中を移動局が移動すると、受信波にフェージングが発生する。この変動を瞬時値変動といい、[ A ]に従う。一般に、周波数が高いほど、また移動速度が速いほど変動が速いフェージングとなる。 (2) 瞬時値変動の数十波長程度の区間での中央値を短区間中央値といい、基地局からほぼ等距離の区間内の短区間中央値は、[ B ]に従い変動し、その中央値を長区間中央値という。長区間中央値は、移動局の基地局からの距離を d とおくと、一般に Xd^(−α) で近似される。ここで、X 及び α は、送信電力、周波数、基地局及び移動局のアンテナ高、建物高等によって決まる。 (3) 一般に、移動局に到来する多数の電波の到来時間に差があるため、帯域内の各周波数の振幅と位相の変動が一様ではなく、[ C ]フェージングを生ずる。[ D ]伝送の場合には、その影響はほとんどないが、一般に、高速デジタル伝送の場合には、伝送信号に波形ひずみを生ずることになる。多数の到来波の遅延時間を横軸に、各到来波の受信レベルを縦軸にプロットしたものは伝搬遅延プロファイルと呼ばれ、多重波伝搬理論の基本特性の一つである。   A        B        C       D 1 ポアソン分布則  指数分布則    周波数選択性  広帯域 2 ポアソン分布則  対数正規分布則  跳躍性     狭帯域 3 ポアソン分布則  指数分布則    跳躍性     広帯域 4 レイリー分布則  対数正規分布則  周波数選択性  狭帯域 5 レイリー分布則  指数分布則    周波数選択性  広帯域

出典: 令和3年1月期 第2回 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB302)A-14(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会

正しい組合せの番号を1つ選ぶ(番号は上の原文の選択肢に対応します)
解かずに正答と解説を見る

正答: 4

要確認: この正答と解説は、公式解答表との機械的な照合は済んでいますが、人による照合はまだです。 公式と食い違って見えるときは、出典の解答PDFを優先し、サポートからお知らせください。

wavelane の解説(公式の解説ではありません)

陸上移動体通信の受信レベルの変動を整理する穴埋め。速い変動と区間中央値の変動の分布、到来時間差によるひずみの名前、その影響を受けにくい伝送を答える。

空欄 A: レイリー分布則
支配的な直接波が無く、同じくらいの強さの多数の波がばらばらの位相で届く環境では、合成した振幅はレイリー分布に従う。ポアソン分布は事象の回数を数える分布で、振幅の変動には使わない。
空欄 B: 対数正規分布則
建物や地形による遮へいで数十波長の区間ごとの中央値がばらつく変動は、デシベルで見ると正規分布に近い。これが対数正規分布で、移動体通信では短区間中央値の変動をこの名前で呼ぶ。
空欄 C: 周波数選択性
到来時刻の差があると、帯域内の周波数ごとに合成のされ方が変わる。帯域内で一様でなくなるという説明がそのままこの名前を指す。跳躍性は電離層伝搬で使う呼び名である。
空欄 D: 狭帯域
遅延の広がりに比べて信号の帯域が狭ければ、帯域内で特性がほぼ一様に見えるので影響はほとんど出ない。高速デジタルのように帯域が広いと波形がひずむ、という後半の対比とも合う。

この組合せになっているのは選択肢 4 である。

つまずきやすい点

  • 瞬時値変動がレイリー分布、短区間中央値の変動が対数正規分布である。2層の分布を入れ替えない。
  • 周波数選択性フェージングで困るのは広帯域の伝送である。影響が小さいのは狭帯域の側で、文の後半の高速デジタル伝送との対比で決まる。
  • 伝搬の特論伝搬遅延プロファイル・周波数選択性フェージング・対数正規分布則の中央値変動・レイリー分布則の瞬時変動