一陸技|無線工学B|過去問
令和3年1月期 第1回 A-1
要点(wavelane の要約): 電界と磁界の回転を結ぶ2本の基本方程式について、どちらの左辺にどちらの場の回転が来るかと、時間微分の項が表す電流の呼び名を組合せで答えさせる問題。電流の項が並ぶ式の左辺が磁界側になること、時間変化の項が電荷の移動を伴わない電流であることが分かれ目になる。
原文(公式問題文)
A-1 次の記述は、電界 E〔V/m〕と磁界 H〔A/m〕に関するマクスウェルの方程式について述べたものである。[ ]内に入れるべき字句の正しい組合せを下の番号から選べ。ただし、媒質は均質、等方性、線形、非分散性とし、誘電率を ε〔F/m〕、透磁率を μ〔H/m〕、導電率を σ〔S/m〕、印加電流を J0〔A/m2〕及び時間を t〔s〕とする。 (1) E と H に関するマクスウェルの方程式は、次式で表される。 [ A ] = J0 + σE + ε∂E/∂t ・・・・・・① [ B ] = -μ∂H/∂t ・・・・・・② (2) 式①は、拡張されたアンペアの法則と呼ばれ、この右辺は、第 1 項の印加電流、第 2 項の導電流及び[ C ]と呼ばれている第 3 項からなる。 (3) 式②は、ファラデーの法則と呼ばれている。 A B C 1 rot E rot H 対流電流 2 rot E rot H 変位電流 3 div E div H 対流電流 4 rot H rot E 対流電流 5 rot H rot E 変位電流
出典: 令和3年1月期 第1回 第一級陸上無線技術士「無線工学B」(FB301)A-1(本試験問題)。公益財団法人日本無線協会
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正答: 5
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wavelane の解説(公式の解説ではありません)
電界と磁界の回転を結ぶ2式で、どちらの左辺にどちらの場の回転が来るかと、時間変化の項の呼び名を問う。右辺に電流が並ぶ式の左辺は磁界の回転である。
- 空欄 A: rot H
- ①の右辺には印加電流・導電流などの電流が並んでいる。電流のまわりに磁界が渦を巻く、というのがアンペアの法則なので、左辺は磁界の回転である。発散(div)は湧き出しを表す演算子で、電流と等しく置く形にはならない。
- 空欄 B: rot E
- ②の右辺は磁界の時間変化で、磁束の変化が電界を渦状に生むというファラデーの法則である。左辺は電界の回転になる。
- 空欄 C: 変位電流
- 誘電率と電界の時間変化の積で、電荷が移動しなくても磁界を生む項である。対流電流は電荷そのものが空間を運ばれる電流で、別の量である。
この組合せになっているのは選択肢 5 である。
つまずきやすい点
- AとBを入れ替えた選択肢が必ずある。右辺に電流があるほうが磁界の回転、と右辺で見分ける。
- 第3項の名前は変位電流である。対流電流は荷電粒子の流れそのもので、時間変化の項ではない。
理由から確かめる
- マクスウェルの方程式 徹底解説拡張されたアンペアの法則・変位電流・ファラデーの法則・マクスウェルの方程式